2022年3月16日水曜日

【ELDEN RING】ネタバレあり1周目クリアレビュー

ここ数年はELDEN RINGを心の支えにしながら生きてきたと言っても過言じゃ無い私ですが先日このゲームをクリアしてきました。


まだ1周目なのでストーリーを含め総合的な意見はまとまっていないのですが購入を考えてる人に参考になるような内容、同じく1周目を終えた人と共感できるような内容をつらつら書いていきます。


結構長くなってしまいました。この先、ネタバレがあるぞ。


ELDEN RING(エルデンリング)とは

2010年代ソウル系という新しいゲームジャンルを作ったフロムソフトウェアの最新作。

私は始めて遊んだダークソウル1に衝撃を受けデモンズソウルからSEKIROまで全部プレイ済みのフロム信者。

1周目クリア感想

エルデンリングはソウルシリーズの完全進化系で私の期待を裏切らない素晴らしいものだった。

過去作を遊んできた人ならわかるだろうが今作はダークソウル2を遊びやすく進化しましたって感じ。(2が面白くないという訳ではない)

ただのファンサービスだと思うが所々に過去作で出てきた単語やそれっぽい装備やオブジェクトがストーリーを邪魔しない程度に登場しており気づく度にワクワクする。

自分が比較出来るオープンワールドゲーがアサシンクリードシリーズくらいしかないのだがアサクリだと基本的にアイコンがある場所から場所へ移動するだけで総プレイ時間の4割は移動時間でしょこれという感じだが、エルデンはそういったアイコンがほぼ無くなんならアイコンらしい物が無い場所にイベントが発生する事もあるため念入りな探索に意味があり不思議と苦にならない絶妙なつくりになっている。

相変わらず万人向けではないが興味が少しでもあるのならおすすめ。

私の場合1周目クリアがレベル130位の105時間とかだったのですが、wikiを見ながら撮り逃した物を回収していたらいつの間にか160時間以上経っているのに未だ2周目に入れる目処がたっていない程今作はボリューミーです。

今作は初心者向け

私が過去作を舐め回すようにやってきたからイージーに感じる…というわけではなく本当に親切な作りになっている。

祝福(篝火・セーブポイント)システムが親切

オープンワールドなのでさすがに配慮したのか過去作と比べ移動がしやすくマップを開けば特定の条件下で無ければいつでも好きなセーブポイントにファストトラベル出来る。

これが過去作だと専用の消費アイテムが必要でいちいちセーブポイントに戻る必要があった。

また祝福とは別にマリカの像という休憩できないセーブポイントがありこれはボス部屋目の前に設置してあることが多くイライラしながら再戦までの長い道のりを移動することが少ない。

さらっと言ったがマップ(とピン)があるので今作は迷子になりにくい。

回復アイテムの強化がしやすい

過去作のエストにあたる聖杯瓶の本数と回復量の強化をするアイテムが見逃しにくい場所に落ちていることが多い。

本数を増やす方は最終的に余る程色んなところに落ちてる。

霊薬についてもそうで各地にある背が低い黄金樹の麓にいる中ボスを倒せばドロップするので取り逃がしが起こりにくい。

遺灰(お助けNPC)が強い

一緒にボスと戦ってくれるNPC白霊システムはが今作にもあるがそれとは別に遺灰という自分のHPかFPを消費して好きなNPCを特定のエリアに呼ぶことができるシステムがある。

この呼べるキャラというのが序盤こそ種類は少ないが探索することで色々増えていくし強化もできる。

序盤ではクラゲ・狼三匹・腐敗犬あたりを適当に出しておけばデコイしてくれるし状態異常入れてくれたりめちゃくちゃ頼もしい。

中盤で拾える遺灰に自分の複製を作り出す写し身の雫があるのだがこれが最早自分より強い。中ボスならもうこいつ出しておけば初見撃破狙える強さ。

写し身の雫だけでなく大抵の遺灰を最大強化しちゃえばしぶとく生き残ってくれるし、持っている武器や説明を読んで難しいボスに別の遺灰を使って何度も諦めず試すモチベーションの維持にも一役買っていたと感じた。

やっかいな敵の奇襲やスルーが容易

新要素にしゃがみ移動と馬が追加された。

しゃがみ移動のおかげで草むらに隠れてやり過ごしたりゆっくり近づいて強敵にバックスタブが狙いやすくなった。

しゃがみ移動は警備ガバガバなのか視界に入ってそうなのに気付かれなかったり、敵の遠距離攻撃を小さい段差を使ってかわしたりで重宝した。

馬はアイテムを拾いに敵がうじゃうじゃいる場所に突っ込んでも余裕で生還でき、2段ジャンプが出来るので明らかに謎を解いてはじめて入れる建物にも無理矢理侵入できたりする。

戦闘面でも騎馬戦はカメラさえ制御出来れば一方的な戦いが出来て遺灰をデコイにして自分は通り魔的に攻撃してれば大抵勝ててしまう。

拠点で攻撃行動ができない

過去作あるあるに商人や鍛冶屋に間違って攻撃して倒さざる得なくなったというのがあるが今作の拠点では攻撃ボタンが効かない仕様になっている。

試し切り試し撃ちがその場で出来ないのが不便だがNPCを間違って敵対・殺害して詰むということがないので親切。

今作の特徴

ダークソウル2っぽい

ダクソ2っぽいと言うと人によっては酷評してると言われそうだがそういうつもりは全くない。

大きな理由はボス戦が複数戦or二足歩行(人型)の敵というパターンが多く感じたから。

ダクソ2は複数戦が多くしばしば数の暴力と言われたが今作には遺灰があるため強化さえすれば長時間デコイとして引き付けてくれるので理不尽に感じる事もない。

むしろ複数vs複数にして賑やかな戦いが出来るしこちらが複数で有利に戦えるシーンも多いので悪く無かった。もうこれ理想のDDONでしょ(?)

人型の敵はぶっちぎりで多く、ブラボの何をしてくるか予想しにくい汚ったないクリーチャー系ボスみたいなのは殆どいない。

爛れた樹霊はそういう見た目しているが何体もいるので新鮮味は無くなっていくし、ライカードは見た目エグくてキャラ立っているけど嵐の王とか巨人ヨーム戦と同じ武器固定のボスなので残念。

逆に言ってしまえば王道でカッコいい敵ばかりなので戦っていて精神を削られないのが良い。

細かいところを挙げるとアイテムのフレーバーテキストの雰囲気が似ている。雰囲気から外れた余計な一文もしくは表現が使われている。

ボス戦BGMの殆どが印象に残らなかったのも類似している。しかしラスボス2曲の盛り上がりは凄かった。

ダクソ2で酷評された薄っぺらな世界観、風車ギミック、すり足もっさりモーション、すぐに壊れる装備、シューティングアマナ、ペッペッ地蔵…そういう虚無になってくる要素はない。悪いところを減らしたダクソ2。

周回のメリットが少ない

過去作では周回することでその周で1つしか回収出来ない物を複数個入手したり強いタリスマン(指輪)が拾えるようになったりマルチをするなら周回前提の様になっていた。

しかし今作では回数は制限されているとはいえボスの追憶(ソウル)を複製することが出来るし、タリスマンは周回で追加されない。

武器を最大強化する古竜岩の鍛石(楔石の原盤)は何個も拾える。

周回する主な目的は分岐が多いエンディング・NPCイベント回収とかユニーク武器の二刀流がしたいとかぐらい?

今作は祝福の数が多くて位置を全て把握出来ないし、商人が何人も居て強化素材を売ってくれる様になる鈴玉の種類も多いので周回する事が自分の場合はデメリットが多く感じてしまう。

今作の良かったところ

建物がよく作り込まれている

新要素のジャンプが追加されたことで以前より複雑な建物が増えた。

シリーズで必ずあったハリボテ城というのが今作には無いのでレガシーダンジョンの探索は満足感がある。

ラダーン祭

これは賛否あるかもしれないが今までのシリーズにはなかったレイド戦のようなものが登場したのはびっくりした。

ずっとオフラインで遊んでいたのでオンラインだとどんな感じか分からないがNPCを捨て駒のように召喚しては使い捨てるのは新感覚だった。

もしDLCで正気の頃のラダーン戦とか追加されたら喜んじゃうかも。

気軽に武器の属性派生を変えられる・戦技を付け替えられる

私はほとんどボス戦は通常派生に雷エンチャか血炎エンチャで突破してきたので終盤に来るまで利用しようという発想が無かったがマレニアとラスボスで詰まった時にこれに救われた。

過去作だったらそれ専用の消費アイテムを使う事になるはずだが、気軽にいろいろ試して手探りで攻略を探していく感じが良かった。

過去作の要素が詰め込まれてる

過去作のオマージュがたくさん。ニヤニヤ出来る。

  • 葦という侍がいる地名がある(葦名)
  • 祝福のシルエットが人間性
  • モーン砦で発生する盲目の娘と騎士のイベント(カリムのイリーナとイーゴン、モーン装備)
  • 初期から拠点にいる騎士がダメ人間(青ニート)
  • 棺に入ると別エリアに移動する(巨人墓場)
  • 暗月とそれに深く関わるキャラクターのイベントが復讐をテーマにしている(暗月の刃)
  • 不釣り合いな剣を持ったデカい人外ボスが真空波を連続で放ってくる(桜竜)
  • 発狂という状態異常と瞳
  • ガーゴイルの体力を減らすともう一体追加でガーゴイルが出てくる(鐘のガーゴイル他)
  • パッチがいる やっぱり崖から突き落としてくる
  • 神肌の約ふたり(約四人の公王)
  • 獣が戦いの中で覚醒する(ルドウィーク)
  • NPCが生まれ変わりして悲しい結末を迎える(黄色指のヘイゼル)
  • 拠点とほぼ同じ場所が存在する(捨てられた古工房、無縁墓地)
  • ゲールという場所一帯を任されている?主人に献身的でトンガリ頭の爺(奴隷騎士ゲール)

自分が気付いたものでもこれだけある。

今作の残念だったところ

ボス・ミニダンジョンの使い回しが目立つ

使い回しは過去作でもあったことだが今作はそれが度を超えている。

各地にある墓と坑道の雰囲気は似ているので終盤に行くほどうんざりしてくる。

雰囲気もそうだがミニダンジョンのボスは体感8割使い回しなので後半の方では今回は誰が使い回されてるのかな〜とテンションが下がる。

そもそもこのボスというのがフィールドで雑魚同然に歩いてる事が多いのでなんでお前がボスやってるん?ともやもやする。単体じゃなく複数ぶっ込んでくる事も多い。

しかしここのボスが大抵鈴玉を落とすので特に1周目は避けて通れないのもあるし苦痛に感じてくるほど数が多い。

感覚としてはカサ増しする事だけが目的に作られた聖杯ダンジョン。聖杯ダンジョンレベルに複雑ではなく短いのが救い。

そしてこういうミニダンジョン間だけでボスが使い回されているならまだしもストーリーに絡んでくるレガシーダンジョンでもボスが使いまわされていたり雑魚として出てくるのが気になる。

本当に残念だったのが飛竜で同じ見た目、色違い、属性違いで各地にうじゃうじゃいる適当な扱いなので見つけてもテンションが上がらなかった。

終盤になってようやく飛竜のデザインが増えてくるがプラキドサクス以外にオンリーワンの見た目を持つドラゴンがいないためパッとしない。

モンスターやクリーチャーは種類が少ない癖に酷使されていて残念。

ボタン入力に反応するAI・入力判定が不自然

プレイヤーの行動に応じて敵が回避したり特定の攻撃行動をしてくるのはダクソ3でもあった事だが今作はムカつくレベルで反応してくる。

坩堝の騎士とか露骨に同じ動きを連続でしてくるので距離をとって攻撃したい魔法職は苦戦する。隙がないのでずっと敵のターン状態。

体勢を崩せて致命を入れられる様になっても入力判定が残るのかそれまでのシリーズでは出来ていたR1連撃から一拍置いてR1というのが失敗しまくる。

ただ今作は致命ダメージがショボいので致命チャンスを逃しても悔しくならない。それはそれで問題な気がするが。

愚痴

強化素材の種類が小刻みすぎてややこしい

過去作では装備の強化素材というのは多くても7種類?とかだが今作では10種類×4もあるのでパッと見把握がしにくい。

武器の最大強化はユニーク武器じゃなければ+25が最大でそこまで細分化させる必要本当にあったのか疑問に感じる。

上の方でも言及したが商人が強化素材の品揃えを増やしてくれるアイテム(鈴玉)をその周回ごとにきっちり揃えようとすると周回する事がデメリットに感じそう。

似たような名称似たような見た目のキャラクターが多くて初見誰が誰だかわからん

これは横文字が苦手な自分だけの問題かもしれないが初見プレイ中は人物の名前を今作は特に覚えられなかった。

ゴドリック ラダゴン マルギッド ゴッドウィン ゴッドフレイ モーゴッド (あとデミゴッド)

ミリセント ミリアム ミリエル

メリナ レナラ マリカ ミケラ

マレニア エオニア ラニア

ローデイル ローレッタ ローデリカ

血縁者だから同じ頭文字とか見た目似てるとか仕方ないし周回していけば覚えられそう。

メリナが空気

メインヒロインのメリナは過去作で言う火守女で主人公と一緒に旅をしてくれるしボス戦で戦ってくれる新しいタイプのヒロインだが、私の注意力が無かったため強制イベント以外で彼女を見る事がなかった。

特定の祝福で休憩するとメリナと喋るコマンドが出ていたらしいが一度も気づかず話がどんどん進んで私が次何をすれば良いかわからなくなった時にwikiをチラ見したらいつの間にか敵対するルートに入っていて前触れなくサヨナラされたので彼女に親しみが無い。あの人なんだったん?

メリナと同じ顔を持つラニにはかなり作り込まれたイベントが沢山用意されているみたいなのにどうして…。

メインヒロイン自体の情報も少なければ二者間の説明を意図的にボカしている?のでいくらなんでもDLCで掘り下げられる気がする。

戦技ゲー 祈祷の攻撃スペルが発動まで時間かかるし消費FPの割に弱い

私は信仰特化のキャラで遊んでいるのですが悲しい事に祈祷の攻撃スペルを使うより戦技ブッパしてる方がダメージ稼げるんですよね。FP消費も少ないし発動も早い。

開始直後はリジェネとバフ時々祈祷スペルで攻撃するキャラを作ろうとしてたので中盤で今作必要信仰値最大?のエルデの流星を手に入れた時はこれをたくさん撃てるロマンキャラに育てていこうとテンションが上がりました。

でも蓋を開けてみるとエルデの流星は2桁ダメージがたまに出るパーティーグッズで爛れた樹齢みたいなデカブツに使うならまだしも自キャラと大きさが変わらない雑魚敵に使おうものならエフェクトが眩しすぎて逆に不利になるというステ振りミスったのではと後悔するレベルのゴミだった。

ラスボスが撃ってくるエルデの流星は強いのにどうして…。

後半何で戦ってたかといえば打刀に血炎の刃エンチャして戦技の血の斬撃ブッパしてました。

信仰特化にしても数値に応じてバフやエンチャが強くなるとか無く一定値みたいなので死にステと化していたのが悲しかった。

写し身の雫も出しとけば同じことしてくれるので交互に怯みを入れながら出血ブシャブシャ。1番沼ったマレニアはこれで倒しました。

その戦技も強いのですが途中で手に入れた使者たちの長笛、黒き刃みたいな信仰補正値が高い専用戦技が祈祷で戦う事がバカらしくなるくらい強い。

使者たちの長笛なんてその戦技だけを強化する頭防具なんてものがあるので気が抜ける見た目してる癖にガチ武器な気がする。